認定調査のこと

最近利用者さんの周りで多いトラブルの一つが、「認定調査」

いわゆる区分認定調査で数年に1度行われます

その中で知的障がい者の認定区分の場合「行動関連項目」での調査が最近は必ず行われます。身体障碍の人の場合でも知的障がいを持っている場合には同じように調査を行います。

この調査が「行動関連スコアー」の点数となります

でここ数年認定調査を行う法人の変更等があり、新しい認定調査員さんが調査を行うんですが、前回の調査からスコアーが下がったり、区分が軽くなるケースが多くなっています。


なぜそうなるのか?


この質問項目を答える場合の「前提」が間違っているから誤った調査結果が出ていると感じています


何が間違っているのか?


調査項目の質問、例えば「説明の理解」という項目の場合、「誰が説明するか?」という部分が調査員も本人も家族も間違っているんです。

例えばAさんに対しお金について「説明の理解」を得るために

①「家族」が説明すれば 「理解できます」

②「介助しているヘルパーさん」が説明すれば「理解できるかもしれません」

③「全然知らないお店の店員さん」が説明すれば「理解できない」「理解しているか判断できない」


このように「誰」という項目一つで回答は変わるのです


また「不安定な行動」についても

①住み慣れた実家であれば「月1回程度」

②月に一回行くショートステイの施設であれば「週1回以上」

③知らない場所であれば「週5回以上」


このように「環境要因」によっても変わります



この認定調査で大切な前提は


「初めて会う認定調査員さんと一緒の環境でできるかどうか?」

「慣れていないショートステイで1週間暮らす中でどんな支援が必要か?」


こう考えて認定調査を受けると、本人の障害の状態像をきちんと調査員さんに伝えられるかと思います


・慣れている人とだからできる

・慣れている環境だからできる


ここが実は認定調査では間違いとなります。

「慣れている環境」というのは実はすでに「環境調整」という「支援」されている状況です。

「慣れているする人」が説明するという前提も「継続性」という「支援」されている状況です


実際に認定調査員さんのマニュアルには


・「できたり」「できなかったり」の場合には「できない状況」に基づき判断

・家族と住んでいる場合などは「単身の場合」で判断


などきちんと環境要因や状況要因を認定項目に入れるように書いてはあります。

ですが結局現場では家族が「できます」と答える以上判定を動かすわけにはいきません。

現在の「整った環境でのできる」が「どこでもできる」と勘違いしてしまうのです。



認定調査は数年に1度

キチンと状態像を認定してもらわないことで不利益が生じます

このブログが今後認定調査を受ける人の糧となりますように


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しきつの杜

大阪市で障がい者の支援を行っている団体です #大阪市 #天王寺区 #障害者 #障がい者 #ホームヘルプ #ガイドヘルプ #居宅介護 #重度訪問介護 #同行援護 #行動援護 #移動支援 #介護派遣 #介助派遣 #一般社団法人 #ILP #自立生活プログラム #ピープルファースト#大阪市移動支援 #障害者総合支援法

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