公的価格の見直し その4
公的価格の見直しが少しづつ進んでいるようです。
第二回目の会議では今後どういう方向で見直しをしていくのか?という問題提起が行われています。
全産業平均から比べると著しく低い介護・保育。
全産業平均よりは高いものの、職務内容の大変さと30代以降の勤続年数の伸びが悪くなる看護の分野での問題は似て非なるもの。その辺をどう立て分けながらうまいこと制度設計をしていくのかを注目しております。
保育・看護の分野ではやはり女性が多いのか30代以降の勤続年数が伸び悩むというのは職務内容がライフサイクルに乗せにくいということの表れなのかもしれませんね。
あと「労働分配率」という項目で世界との比較がグラフであるのですが驚くほど日本が低くてびっくりしました。
でもこれ高い・低いでものを単純にみればいいというわけではなくて
「給与水準」が高いのか?低いのか?ってことが重要。
で介護・保育なんかは「給与水準は低い」ってこと。さらに基本的には「人件費」がかかる仕事なんで本来は「高く」でなきゃいけないところが「低く」出てしまってるのが問題。
(でもうちの法人なんか人件費の割合80%ぐらいでスゲー労働分配率高いんだけどな)
この水準を上げていくことで「離職」や「やる気低下」といったネガティブな部分が相対的に減っていくよとも。
で、とりあえず介護分野は来年2月からスタートする3%の上昇という形をどういった形で反映させていくべきか?
福祉分野で「処遇改善」と叫ばれて、加算が生み出されてはや10数年たちます。
でも正直いつカットされるか?いつ下げられるのか?
不安しかない制度の中で、基本給に手を付けるということはなかなか勇気が必要で、結局「手当の新設」という形で対応しているのが現状
実際に前にいた法人で総務として給与体系やらいろいろ触ってきましたが、「下がる」リスクがある以上そうそう基本の部分には触れないんですよね。
3年毎の見直しも結構ですが、10年20年といった長期的なスパンのもとで「公的価格」を見ていく視点をもって福祉行政に取り組んでほしいと思います。
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